ぬか床の温度管理は難しいと聞いたことはありませんか?
「温度管理が大変そう」という理由で手作りのぬか漬けをあきらめる方もいらっしゃるのでは?
でも、ぬか床の温度管理は慣れれば難しいことではありません。
冷蔵庫を味方にすれば、より簡単になりますよ。
今回は、ぬか床の温度管理についてお伝えします。
冷蔵庫を味方にするコツや注意点などもご紹介!
美味しいぬか漬け作りの参考にしてくださいね。
ぬか床の温度管理は難しい?
ぬか床の温度管理は難しいのでしょうか。
いえいえ。
ぬか床の温度管理は、慣れれば決して難しいことではありません。
ぬか床の温度管理に慣れるために、まずはぬか床の温度管理の基本を知っておきましょう。
ぬか床の温度管理の基本
ぬか床の温度管理の基本は、「ぬか床の中にいる菌が好きな温度を保つ」ということです。
ぬか漬けは乳酸菌や酵母菌などの菌が活動することによってできる発酵食品。
ですので、「ぬか床の中にいる菌が好きな温度を保つ」ように温度管理をすることが基本となります。
つまり、ぬか床の中の菌が活動しやすいように環境を整えてあげるのです。
ぬか床は、私達人間と同様に気温などの周囲の環境に影響を受けます。
ぬか床は生き物だということにゃんだね。
そうそう!
ですので、ぬか床の中の菌が活動しやすいように環境を整えてあげれば良いのです。
ぬか床の中の乳酸菌や酵母菌などの菌が好きな温度を保つことができれば、美味しいぬか漬け作りに一歩近づきます。
そして、ぬか床の中の菌が好きな温度こそがぬか床にとっての適温ということになります。
では、ぬか床の適温とは何度ぐらいなのでしょうか。
ぬか床の適温は?
20~25℃ぐらいという温度は、ぬか床の中の菌が元気に活動してくれる温度。
多少の誤差はあっても大丈夫ですが、できるだけ20~25℃ぐらいで温度管理をしましょう。
一般的に、乳酸菌が活発に活動する温度は25~30℃といわれています。
温度が30℃以上になると菌の発酵が過剰に。
そして、40℃以上になると菌が異常発酵をしてしまいます。
場合によっては菌が死滅してしまうことも。
また、反対に温度が低すぎると菌の発酵が遅くなります。
菌の発酵が遅くなると、ぬか漬けが出来上がるまでに時間がかかってしまうのです。
ゆっくりしたペースでぬか漬けを楽しみたい時以外は、ぬか床の中の菌が元気に活動してくれる温度に近づけましょう。
より美味しいぬか漬けを作るためには、ぬか床の温度管理はとっても大切なのです。
ぬか床は、25~30℃より少し低めの20~25℃の場所に置くことをおすすめします。
ぬか床の温度は、油断をすると高すぎたり低すぎたりしがちなので気を付けて下さいね。
30℃ぐらいまでなら、美味しくぬか漬けを漬けることは可能です。ぬか床の中の菌が死滅する心配もありません。ですが、念のために25℃ぐらいまでを目安にすることをおすすめします。
「あ~、やっぱりぬか床の温度管理って大変そう!」
「ずっと温度計を見ていられない。」
確かにそうですよね。
そんな時は、冷蔵庫を味方につけちゃいましょう♪
ぬか漬けの温度管理は、冷蔵庫を味方にすればより簡単にすることができますよ。
続いて、冷蔵庫を味方にするコツをご紹介します。
冷蔵庫を味方にするコツとは
冷蔵庫を味方にするコツは、気温が高い時だけぬか床を冷蔵庫に入れるということです。
ぬか床の適温は20~25℃ぐらいとお伝えしました。
本来なら、ぬか床は昔ながらの保存方法で家の中の冷暗所に置いておくのが理想です。
つまり、常温保存するのが理想です。
でも、最近は地球温暖化といわれるように、気温が高い日が多くなっています。
ですので、気温が高い時は真夏以外でも、ぬか床を冷蔵庫に入れるようにしましょう。
自分自身の感覚をヒントに温度管理
ぬか床の温度管理をする時は、自分自身の感覚をヒントにするのがおすすめです。
20~25℃という温度は、私達人間が快適に過ごせる温度と似ています。
日本の四季でいうと、春や秋の昼間の感覚ですね。
ですので自分自身が「今日は暑いな。」「外出している間に暑くなりそうだな。」と思ったら冷蔵庫に入れると良いですよ。
また、季節にかかわらず自分自身が「暑いな。」と感じる時は、ぬか床も冷蔵庫で冷やしてあげてください。
自分の感覚をヒントにぬか床の温度管理をすることに慣れてくれば、温度計がなくても大丈夫かもしれません。
では、こんな時はどうすれば良いのでしょうか。
例を挙げてみました。
こんな時はどうすれば良いの?
日中の気温が高くなってきた5月。
今の室温は27℃だとします。
「ぬか床の適温は20~25℃だって聞いたけど、27℃でも大丈夫なのかな。」
悩みますよね。
もしエアコンの効いた部屋で、しかも室温を必ず一定に保てるのなら冷蔵庫に入れなくても大丈夫です。
でも、室温は急に上がることがあります。
今の室温が27℃だったとしても、油断しているうちに30℃以上になるかもしれません。
先ほどお伝えした通り、30℃以上になると菌の発酵が過剰になることがあります。
そして、40℃以上になると菌が異常発酵。
場合によっては菌が死滅してしまうことも。
そんなことになっては困ります。
ですので、悩んだ時は念のためにぬか床を冷蔵庫に入れることをおすすめします。
「でも毎日ぬか床を冷蔵庫から出し入れするなんて面倒。」
その場合は、冷蔵庫の中でぬか漬けを作る方法もあります。
冷蔵庫の中でぬか漬けを作る方法は、機会があればまたご紹介しますね。
といいつつ、私自身もぬか床の温度管理に失敗しそうになったことがあります。
ある夏、ぬか床のことをすっかり忘れて外出してしまいました。
そして帰宅後、ぬか床を見ると大変なことに!
ぬか床が発酵しすぎてプクプクになっていたのです。
それ以来反省して、暑くなりそうな日は必ず冷蔵庫に入れるようにしています。
特にここ数年は、冷蔵庫で保存することが多くなってきました。
ただし、ぬか床を冷蔵庫に入れる時には注意も必要です。
ぬか床の冷蔵庫に入れる時の注意点
ぬか床の中にいる乳酸菌や酵母菌は、温度が低すぎると発酵が遅くなります。
ですので、十分に熟成したぬか床じゃないと冷蔵庫に入れることはできません。
作ったばかりのぬか床はまだ熟成が進んでいない状態なので、気温が高い時以外は冷蔵庫に入れないようにしましょう。
足し糠をしたばかりのぬか床も同じです。
もちろん、熟成したぬか床を冷蔵庫で保存する場合にも注意が必要です。
普段はぬか床を冷蔵庫で保管していても、時々冷蔵庫から出してあげると良いですよ。
私の経験上、ぬか床をきちんと手入れしていれば、冷蔵庫から出す頻度の目安は1週間に1回ぐらいで大丈夫です。
また、冷蔵庫から取り出したぬか床は、しばらくすると容器に水滴がつきがち。
手入れを終えたら、糠とともに水分もきれいに拭き取るようにしましょう。
水滴をそのまま放置してしまうと、カビの原因になるかもしれません。
まとめ
今回は、ぬか床の温度管理についてお伝えしました。
美味しいぬか漬け作りのために、ぬか床の温度管理はとっても大切。
冷蔵庫を味方にするコツや注意点などを参考にして、美味しいぬか漬け作りをしてくださいね。
個人的には、常温保存のぬか漬けの方が断然美味しいと思っています。
ですので、気温が高い時だけ、ぬか床を冷蔵庫に入れるのがおすすめです。
冷蔵庫を味方にすれば菌の過剰発酵を抑えるだけでなく、冷たいぬか漬けを楽しむこともできます。
特に、夏に食べる冷たいきゅうりの浅漬けは最高です!
とっても美味しいにゃん♪
ぬか漬けは栄養もたっぷり。
ぬか漬けの栄養成分についてのこちらの記事もおすすめです。