捨て漬けとは何?」

捨て漬けという言葉を、ぬか床を作る時に初めて聞いたという方は多いのではないでしょうか。

実は、手作りのぬか床は、作ってすぐに食材を漬けられるわけではありません。

一から米ぬかを入手してぬか床を作る場合、必ず捨て漬けという工程が必要になります。

今回は、捨て漬けとは何か、やり方や期間などとあわせてご紹介します。

捨て漬けは、ぬか漬けを作るための大切な工程です。

ぜひチェックして下さいね。

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捨て漬けとは?

捨て漬けとは文字入りぬか床
捨て漬けとは、新しいぬか床を作った時、最初に野菜くずなどの捨て漬け用の野菜を入れて漬けることです。

新しく作ったぬか床は熟成していないため、まだ旨味がありません。

そこで、ぬか床の中にキャベツの外葉や芯、大根やにんじんのヘタなどの野菜くずを入れて乳酸菌や酵母が活発になるようにしてあげるのです。

ぬか床の中の乳酸菌や酵母が活発に働くことでぬか床の熟成が進みます。

そして、少しずつぬか床に旨味や風味が感じられるようになっていきます。

ぬか床に捨て漬け用の野菜として入れる野菜くずなどは、ぬか床の中の乳酸菌や酵母のエサになります。

捨て漬けを行うことで、野菜の栄養分水分とともに、野菜についている乳酸菌もぬか床の中に入れることができます。

すると、乳酸菌や酵母が活発に働いてくれるように。

捨て漬けは、繰り返し行うことで乳酸菌や酵母を増やして、ぬか床の熟成を促すために行うもの。

ぬか床の熟成が進むにつれて旨味や風味も増していきます。

つまり、捨て漬けは、ぬか床を熟成させて美味しいぬか漬けを作るための大切な工程なのです。

もし、捨て漬けを行わずにぬか漬けを作ろうとしても、美味しいぬか漬けにはなりません。

塩辛さがだけが目立つ残念な仕上がりになってしまいます。

熟成したぬか床で漬けるぬか漬けは、酸味も旨味もあり、とっても美味しいです。

良い香りもします。

捨て漬けは、美味しいぬか漬けを作るために必要な工程なのです。

では、捨て漬けはどのように行えば良いのでしょうか。

次に、捨て漬けのやり方をご紹介します。

捨て漬けのやり方

捨て漬けのやり方の図
捨て漬けのやりかた

捨て漬けのやり方はとっても簡単です。

上の図のように、新しいぬか床に捨て漬け用の野菜を入れます。

そして、捨て漬け用の野菜を2~3日で取り出し、また新しい捨て漬け用の野菜を入れることを繰り返しましょう。

新しいぬか床に捨て漬け用の野菜を入れる

捨て漬け用のキャベツが入った新しいぬか床

新しいぬか床に、捨て漬け用の野菜を入れます。

捨て漬け用の野菜くずなどは、2~3日ぬか床に漬けておくと、水分が出てしぼんだようになります。

ですので、見た目の変化からも、捨て漬け用の野菜を取り出すタイミングがわかるでしょう。

捨て漬け用の野菜を入れたら、もう一度、全体をよくかき混ぜます。

ぬか床を手でならす様子

そして、ぬか床の中の空気を抜くように押さえながら表面をならして下さい。

保存容器のフチや周りについた糠(ぬか)を綺麗に拭きとって保存します。

保存する時は、ぬか床の適温である20~25℃ぐらいの保管場所に置きましょう。

ぬか床の温度管理についての詳しい記事はこちらをご覧下さい。

⇒ぬか床の温度管理は難しい?冷蔵庫を味方にするコツをご紹介!

ぬか床の表面に白い膜が張ったらかき混ぜる

捨て漬けをしている間は、ぬか床の表面に白い膜が張ったらかき混ぜるようにします。

新しいぬか床に限り、基本的にぬか床を毎日かき混ぜることはしません。

ただ毎日、そのまま何もせずにぬか床の様子を見ます。

そして、ぬか床の表面に白い膜が出ていたらかき混ぜるのです。

もしも毎日白い膜が出ていたら…。

もちろん、毎日かき混ぜて下さい^^

でもなぜ、捨て漬けをしている間、毎日かき混ぜないのでしょうか。

毎日かき混ぜないのはなぜ?

ぬか床が出来上がったところ

捨て漬けをしている間、毎日かき混ぜないのには理由があります。

捨て漬けの期間というのは、ぬか床の中の乳酸菌や酵母を増やすことが大きな目的です。

乳酸菌や酵母を多く増やすためには、かき混ぜすぎるのはあまり良くないのです。

熟成したぬか床の場合は、乳酸菌を適度に増やすために毎日かき混ぜるのがお手入れの基本。

でも、新しく作ったぬか床の場合は違います。

乳酸菌は空気があってもなくても生きることができる菌ですが、新しく作ったぬか床に限っては、ある程度そっとしておいた方が良いのです。

ぬか床を2~3日かき混ぜずにそのままにしておくと、ぬか床の表面に白い膜が張ります。

白い膜の正体は、産膜酵母といわれる雑菌酵母のひとつです。

産膜酵母はぬか床の表面に存在するため、かき混ぜすぎると増えることができません。

また、産膜酵母は、ぬか床の中の乳酸菌が増えたサインでもあるのです。

ですので、捨て漬けの期間は、ぬか床の表面に白い膜が張ったらかき混ぜるようにしましょう。

産膜酵母は、一瞬カビでは?と思って取り除きたくなるかもしれませんね。

でも、取り除きません。

産膜酵母は、ぬか床の中に混ぜ込んでしまっても大丈夫です。

捨て漬けの期間はどれくらい?

捨て漬けしたぬか床

捨て漬けの期間は、ハッキリとは決まっていません。

私の経験からすると、捨て漬けの期間の目安は次の通りです。

  • 熟成ぬか床を入れてぬか床を作った場合:1週間程度
  • 熟成ぬか床を入れずにぬか床を作った場合:1ヵ月程度

一般的には、熟成ぬか床を入れた場合は、捨て漬けは必要ないといわれています。

でも、私は個人的に、より美味しいぬか漬けを食べるために捨て漬けを行います。

熟成ぬか床を入れてぬか床を作った場合、必ずしも1週間捨て漬けをする必要はありません

ぬか床の様子を見ながら、大丈夫そうなら期間を短くして下さいね。

本漬けに入って良いかどうかわからない時は、捨て漬け野菜を味見してみて下さい。塩分が多いので飲み込まなくても大丈夫です。捨て漬け野菜が美味しくなっていたら本漬けに入りましょう。

捨て漬け野菜を味見してみて、美味しくなっていたら、いよいよ本漬けです。

ぬか床から「美味しい香り」がしているかどうかで見極めることもできますよ。

ぬか漬けの匂いが正常かどうかわからない時は、こちらの記事をご覧下さい。

⇒ぬか床の匂いが正常かどうか見極める方法は?これって大丈夫なの?

では、捨て漬け野菜にはどのような野菜を選べば良いのでしょうか。

次に、捨て漬け野菜について見てみましょう。

どんな野菜を選べば良いの?

捨て漬け用野菜・キャベツの葉

捨て漬け野菜にはどのような野菜を選べば良いのでしょうか。

捨て漬け野菜には、できるだけアクや匂いの少ない野菜を選びましょう。

また、水分が多く出る野菜を捨て漬けにすると、ぬか床の発酵が進みやすいといわれています。

料理をした時に出るキャベツや白菜の芯などの野菜くずがあれば、捨て漬け野菜にピッタリですね。

野菜の種類によっても、捨て漬けに向いている野菜と、向いていない野菜があります。

捨て漬けに向いている野菜・向いていない野菜

捨て漬けに向いている野菜と、向いていない野菜。

具体的には、次のようになります。

捨て漬けに向いている野菜

  • キャベツ
  • 白菜
  • ダイコン
  • にんじん
  • かぶ
  • 小松菜

捨て漬けに向いていない野菜

  • なす
  • じゃがいも
  • ごぼう
  • 玉ねぎ
  • 菊菜
ここで挙げた野菜の種類は、ほんの一例です。

こうして具体的に見てみると、なんとなくどんな野菜を捨て漬けにすれば良いのかがわかっていただけたのではないでしょうか。

簡単にまとめると、捨て漬け野菜には、ぬか漬けにした時に美味しい、なおかつアクが少ない野菜を選べば良いといえますね。

でも、場合によってはアクの少ない野菜が揃えられない時もあります。

そんな時は、どうすれば良いのでしょうか。

アクの少ない野菜がない時は?

「アクの少ない野菜がない。」

「大根やにんじんのヘタも無い。」

そんな時はひとまず何か野菜を入れておきます。

捨て漬け用の野菜

例えば、上の写真のように、一時的に入れるのなら、なすのヘタなどでも問題ありません。

実は私、初めてぬか床を作る時に、捨て漬け用の野菜を用意するのを忘れていたのです。

捨て漬け用の野菜を入れたところ

その時、冷蔵庫の中になすを発見!

そして、なすのヘタを切って入れた経験が^^

上の写真は、当時のことを思い出して再現してみたものです。

小さければ、なすのアクも気になりませんよ。

ただし、厳密にいうとなすはアクが強いため、捨て漬け用の野菜としては向いていないといわれています。

ですので、後から必ず捨て漬けに向いている野菜を入れるようにしましょう。

捨て漬けに向いているキャベツなどの野菜は、できるだけ早めに入れて下さいね。

まとめ

ぬか漬けを漬けるぬか床

今回は、捨て漬けとは何か、やり方や期間などとあわせてご紹介しました。

捨て漬けは、ぬか漬けを作るための大切な工程です。

美味しいぬか漬けが食べられるのを楽しみにしながら、ぬか床を見守ってあげて下さいね♪

ところで、ぬか漬けを食べる時、洗って食べていますか?

気になる方はこちらの記事をご覧下さい。

⇒ぬか漬けは洗うのが正解!?洗わないで食べるとどうなるの?